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長野県西部地震から30年 土砂が時速80キロで…「山体崩壊」想定外の惨事 - 名無し (?)

2014/09/15 (Mon) 02:19:43

1984年の長野県西部地震から14日で30年を迎える。揺れで御嶽(おんたけ)山の斜面が崩れる「山体崩壊」が起き、大きな被害をもたらした。山体崩壊はめったに起きない現象だが、発生すれば大惨事を招く恐れがあり、社会の認知度を高める必要がある。

◆時速80キロで崩落 - 名無し (?)

2014/09/15 (Mon) 02:20:49

 マグニチュード(M)6・8の長野県西部地震は同県王滝村の御嶽山(3067メートル)南麓で発生した。震源が深さ約2キロと浅い直下型で、最大震度6前後とみられる強い揺れが襲った。山の斜面崩壊や崖崩れが多数発生し、死者は29人、家屋の全半壊や流失は計87棟にのぼった。

 最大規模の山体崩壊は「御嶽崩れ」と呼ばれる。8合目付近の尾根が最大幅450メートル、深さ180メートルにわたって崩壊。東京ドーム29杯分に当たる3600万立方メートルの土砂が時速約80キロの猛スピードで流れ落ち家屋をのみ込んだ。

 山の斜面の下には軽石の混じった火山灰の層があり、前日までに降った雨や地下水が含まれていた。この層が地震の揺れで液状化し、上層の溶岩などを支えられなくなって崩落したらしい。土砂は沢沿いに12キロを流れ落ちた。

 御嶽山は1979年に有史以来初めて噴火したばかりで、地元では警戒意識が高まっていたという。しかし「専ら再噴火のリスクに意識が向けられ、地震で大崩壊が起こるとは考えられていなかった」と、信州大の北沢秋司名誉教授(治山砂防学)は振り返る。

◆最大の火山災害 - 名無し (?)

2014/09/15 (Mon) 02:22:51

 山体崩壊は地震や噴火がきっかけで、山頂や山腹の広範囲が一気に崩れ落ちる現象。大量の土砂が麓を襲い、過去にも大災害をもたらしてきた。

 長崎県・島原半島の雲仙岳・眉山は1792年、地震とともに大崩壊し、膨大な土砂が有明海に流れ込んで大津波が発生。対岸の肥後(熊本県)を襲うなどして約1万5千人が死亡した。「島原大変肥後迷惑」と呼ばれた国内最大の火山災害だ。

 磐梯山(福島県)は1888年の噴火で山頂が大崩壊し、土砂で集落が埋没し477人が死亡。土砂は川をせき止め、洪水も発生した。御嶽山でも有史以前に大規模な崩壊が何度も起きたとみられている。

 防災科学技術研究所の井口(いのくち)隆研究参事(地滑り学)によると、山体崩壊は成層火山のうち盆地や低地に立つ独立峰で、円錐(えんすい)形で急斜面を持ち、周辺に温泉が少ない山で特に起きやすい。富士山や羊蹄(ようてい)山(北海道)、岩木山(青森県)、岩手山(岩手県)などがこれに該当するという。

◆予測は困難 - 名無し (?)

2014/09/15 (Mon) 02:23:30

 しかし、山体崩壊への備えは十分ではない。災害の規模が大き過ぎて対策に限界があり、自治体が作製する火山周辺のハザードマップでも考慮されない傾向がある。長野県西部地震のように、噴火ではなく地震が引き金で起きる場合は予測が困難という事情もある。

 内閣府が昨年5月にまとめた火山防災の報告書でも、山体崩壊は発生前に山が膨張する場合を除き予知が非常に困難で、発生地域の想定も難しいとして具体策に踏み込まなかった。担当者は「めったに起きないため調査や研究が深まっていない」と説明する。

 井口氏は「対策が困難なリスクをタブー視する雰囲気があるが、防災の対象として議論し、社会に認知されることが大切だ。火山のリスクは噴火だけではないことを知ってほしい」と強調する。

 前兆現象で住民が難を逃れた例もある。セントへレンズ山(米ワシントン州)では1980年の崩壊前に山の変形が観測され、避難勧告が出た。磐梯山でも崩壊の1週間前から地鳴りがあったという。井口氏は「過去の事例を集め、将来も起きる可能性を考える必要がある」と指摘する。

 東日本大震災の教訓を踏まえ、さまざまな自然災害で対策の見直しが進んでいるが、山体崩壊は事実上、手付かずの状態だ。30年前の経験を風化させず、発生リスクの評価や対策の可能性を考えていくべきだ。

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